顔の肌荒れについて
肌荒れとは、肌表面のなめらかさが失われ、カサつきなどのトラブルが出ている状態です。痒みを伴う場合もあります。肌荒れといった場合、ぶつぶつとニキビのように出てしまう事も含めたりしますが、ここでは、ニキビ以外の肌荒れについて取り上げていきます。ニキビについては別に項目がありますのでそちらを見てみてください。
皮膚の一番表面にある角質層は肌への様々な刺激やトラブルから守っています。角質層は外からアレルゲンなどの刺激が入ってくるのを守りますが、このバリア機能が弱まると肌荒れにつながります。さらに角質層は肌内部のうるおいを蒸発しないように蓄える役割があり、機能が低下すると乾燥が進みます。肌荒れがひどくなると、ザラッとして硬くなった感じになります。
顔の肌荒れ、特にある時期から急に起こってきた場合には何か原因となるものがあるかもしれません。よくあるのが、シャンプーや洗顔、化粧品、目薬などです。そのほかにも花粉や水泳で使うゴーグルなど皮膚表面に触れる様々なものが原因になります。症状が出ている場所が原因になるものが何なのかを推測するヒントになります。例えばシャンプーが原因の場合はおでこの生え際や耳周り、首のところの肌が荒れてきます。頭皮は比較的肌が強い場所なので、地肌はあまり荒れていないこともあります。使い始めて1~2週間以内に症状が起こることが多いですが、まれに長く使っているものでもいきなり荒れる事もあります。
このように、顔の肌荒れは何かしらが原因になって荒れてしまう事も多いですが、そのほかにも、アトピー性皮膚炎などの肌が刺激に弱い状態にある場合には、何か特定の原因がなくても荒れ続けてしまうことがあるかも知れません。また、肌荒れのように見えて、顔のカビや、免疫の異常によっておこる膠原病の事もあります。実際の診察ではそのあたりを確認していきます。